ロド日記

azzurri日記

僕がお金を支払ってもいないものに対して言いたい放題言わせてもらおう、という割と身勝手なブログです。

日本のカブトムシ、マジ強ぇ!!

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昨日ですね、今年初めて、我が家にカブトムシが飛来しまして。

やっぱ嬉しいもんですね、この歳になっても。

大体、大きさは8cmくらい。そこそこ大きい方かなと思います。

角の形もカッコ良くて、立派なオスのカブトムシでした。

 

自然界の物欲センサー

子供の頃、好きでしたねー、カブトムシ。クワガタもね。学研漫画ひみつシリーズの「カブトムシ・クワガタのひみつ」とかめちゃめちゃ読み込みましたもん。

まぁ、今でもほぼ変わらず好きだったんですけど。

昔は朝早起きして、近所の友達と山ン中入ってって、捕りに行きましたねー。前日に木にハチミツとかエサになるようなの塗ってね。

でも、なっかなか来ないんですよね。だから、たまーに来た時にはものすごい嬉しかったりして。

とはいえ、大体来るのはコクワガタだったりするんですけどねw

だから、コクワは割とカブトムシクワガタの中ではハズレの方。まぁ、嬉しいんですけどね。

でも、言っちゃ悪いけど、もっとハズレなのはやっぱりメスのカブトムシかなw デカい茶色いカナブンですからね。カブトムシのメスならアゴがある分クワガタのメスの方が人気ありましたねー。

で、当たりは何と言ってもカブトムシでしたね。

でも、実はもっと当たりはミヤマクワガタだったかな。なんせ見つからないですからね。だから、小さいやつでも見つかったらもう大騒ぎでした。

まぁ、カブトムシ・クワガタで一番希少価値があるのはもちろんオオクワガタなんですけど、あとヒラタクワガタもかな、それはもうホントに超ウルトラレアなので、子供の我々にはどうにもこうにも手の出しようがなく、「なし」の状態でしたからねぇ(^^;;

そして実際、今の今に至るまで、結局野性のものは見たことがありません。マジで都市伝説なんじゃねぇの?

まぁ、そんな希少なカブトムシとかクワガタなんですが、こうして大人になると、割と簡単にウチに飛来してきてくれたりします。

あの苦労は一体なんだったんだ、っていうねw

やっぱ、自然界にも物欲センサーがあるのかなぁ。

北限は青森

ただ僕が子どもの頃、北海道に遊びに行くことがよくありまして。

朝、山の中に入っていくと、そりゃあもう、捕れる捕れる!

まー、ぶったまげましたね! もう、毎日のようにノコギリクワガタとか捕れましたもん。さっき言ったミヤマとかも捕れて。ミヤマ捕れた時は、もう、ホント嬉しかったですね。

だけど、もうお気づきでしょうが、今挙げた中にはカブトムシはいません。

どうも、北海道には生息していないようなんですよね。

だけどガッカリはしませんでしたね。なぜなら、学研漫画ひみつシリーズ「カブトムシ・クワガタのひみつ」に書いてありましたからw

でも、カブトムシいなくても、ノコとかミヤマとかスタークワガタが目白押しでしたからね。もう、ホントにお祭り状態。

他にもね、子供の頃の夏休みは色々あって、楽しかったなー。まぁ、大人になってからの夏休みも、色々と楽しいのですがw でもやっぱり楽しさの感じは違いますよね。

日本のカブトムシ強ぇ!

で、子供の頃は、捕まえたカブトムシとクワガタを戦わせたりしてね、やってましたけどねー。

今はできないですね。無理矢理戦わせるのは。自然界で戦ってるのを観察する、ってのはむしろ無茶苦茶見たいですが、無理矢理ってのはちょっとさすがに…。

子供って、まぁ自分もそうだったんですけど、残酷なところありますよね。まだモノを知らない、ってことが大きいんでしょうけど。だからその分、教育ってのが殊の外重要になってくるんでしょう。

まぁでも、どっちが強いか、っていうカブトムシ・クワガタの闘いはやっぱり燃えるものがあって。

以前、「トリビアの泉」という番組で「カブトムシ世界選手権」という企画があって、もちろん観て、ビデオにも録画しました(さっき無理矢理戦わせるの嫌って言ったばっかですが、やはり興味はあります)。

もう、子供の頃に学研漫画ひみつシリーズ「カブトムシ・クワガタのひみつ」で見た世界の名だたるカブトムシのオンパレード! 世界最大ヘラクレスオオカブトムシはもちろん、アジア最大にして三本角のコーカサスオオカブトムシ(カッコいい!)、最重量のアクティオンゾウカブトムシ、ネプチューンオオカブトムシなどなど、スターが勢ぞろい!

このメンバーを集めてトーナメント形式で世界最強を決めてしまおう、という夢の企画。これは男子たる者見ないわけにはいきません!

でも、さすがにその中では大きさ的には我が日本のカブトムシは見劣りしてしまいます。

しかし、しかしです。決勝に進むんです。

しかも自分の倍以上はあろうかというアジア最大三本角のコーカサスオオカブトムシを場外にまで吹っ飛ばして。

そして決勝の相手はなんと世界最大ヘラクレスオオカブトムシです。

決勝は三本勝負。一本目は割とあっさり負けてしまったのですが、二本目。なんとあのヘラクレスまでをも場外まで吹っ飛ばします。強いぞ、日本のカブトムシ!

残念ながら三本目は負けてしまい、1勝2敗で惜しくも準優勝となったのですが、これはもう大健闘と言って良いでしょう!

ところがですね、実はそう驚くべきことでもないみたいなんです。

日本のカブトムシ。実は普通に強いらしいです。

世界の名だたる巨大カブトムシは、大抵が頭にある角と胸の背中の方(昆虫の胴体部は頭、胸、腹の三か所に分かれています)にある角に相手を挟んで一旦リフトアップしてから投げ捨てる、という戦法で戦います。

しかし、日本のカブトムシは、頭にある角を相手の体の下に潜り込ませ、テコの原理で吹っ飛ばします。

このテコの原理を使うというのがポイントで、さして大きな力を使わなくても楽に相手を吹っ飛ばせるのです。

だから、世界カブトムシ選手権で体格に劣る日本のカブトムシが、自分よりも大きな相手をバッタバッタと吹っ飛ばすことができたのです。

いやあー、強ぇな! 日本のカブトムシ!

なんだか嬉しくなってきてしまいます。

それに、日本のカブトムシ、角の形がカッコいいですよね。

まさに「兜」虫です!

モノノフですね。強いはずだ。

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FGO6周年フェスで実装された光のコヤンスカヤが我がカルデアにィー!!

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6周年フェスが賑々しく開催中のFGOですが、昨日、周年記念のサーヴァントも実装されました。

その名も「光のコヤンスカヤ」!

PUのガチャに大登場であります。

…と言いましても、実はあんまりよく知らないんですよね(^^;;

なんせ、ストーリーの方はまだ1.5部勢なので。しかも、まだ新宿の途中w

だから、コヤンスカヤが何者なのか、よくわかっていません。昨日初めて知りましたw

昨日、たまたまツイッター見てたらおすすめキーワードに「FGO」が出てきたんですね。それ見てクリックすると、そのタイムラインで知ったんです。

で、よく見てみると、なかなかにして捨て置けないスキルがあるじゃありませんか。

これは!と思い、早速FGOを開き、召還へGO!

 

ピックアップガチャをブン回す!

すると早速ピックアップに「光のコヤンスカヤ」の名が。

先ずはお試しで呼符で召還。しかし、当然の如く来ません(何が来たのかも覚えていない←)。

そして、じゃあ11連で、と聖晶石を消費して回してみます。

ただ、先日、アストリアキャスターに全ての聖晶石をつぎ込んだため(結局召還できなかった)、割とすかんぴんでちょっと勇気が必要だったんですけどね。

でも、非常に魅力的なスキルの数々には抗えず。なけなしの聖晶石をつぎ込んだのでした。

するとどうでしょう。最初の「回し」で黄金色に輝くアサシンのカードがやってくるじゃあないですか!

なんだこれは?!と、ビビりつつも、予感を感じ、一旦ゲーム画面を閉じ、iPhoneの画面録画ボタンをポチッとな。

予感に突き動かされ、記念録画も万端。ゲームに戻って、輝く黄金のアサシンカードから現れたのは、そうです、光り輝くコヤンスカヤ様でありました!

いやー、来るもんだなぁ。しかも、一回目の「回し」で。

で、召還のご挨拶の台詞で、どうもマスター、カルデア側とは相いれない存在であるよう。どうもいわく付きのキャラであることが、恥ずかしながらここでわかります。

しかし、「毒を以て毒を制す、嫌いじゃないでしょ?」と言われ、「嫌いじゃないです!」と心の中で叫んだのでした。

俺は思った。「ちょっとルルーシュみてえ!」

後から更に調べてみたら、もう既にS+ランク候補生であるらしいくらい優秀なサーヴァントらしく。いや、ホント嬉しい!

ガチャウェ~ブ

いやー、それにしても、来ましたねぇ。でも、最近は結構☆5鯖が来てくれることが多いんですよね。

それ以前はですねー、もう全く出てこなかったですからねぇ。回しても回しても出てこない。☆5どころか☆4すらも出てこないんですよ。

もう、ホントに☆5なんて、マジで都市伝説かと思うくらい。

その更に前は、割と出てきた時期があったんですけどね。

やっぱこういうガチャって波がありますよね。

素材が…(泣)

そんな感じでめでたく光のコヤンスカヤを我がカルデアに招くことができました。

ただ、です。ただ、いかんせん育てるのがめんどくさい。

先ず、まさかのアサシンピースが足りないという初心者ばりのつまずきをします(自分では「初級者」を自認しています)。

しかし幸いに現在は周年フェス。カルデアゲートの曜日クエストに行くと、全てのクラスの修練場がありました。そこで周回しまくって何とかアサシンピースを集めます。

アサシンピースを集めた後、しかし次に足りなかったのは励振火薬x29。調べてみると、入手できるのは第二部に入ってから。

詰んだァー!

せっかく光のコヤンスカヤを我がカルデアに招いたのに、フルパワーで使えるのはまだまだ先になってしまいました。

まぁ……、俺、待ちます!(待たざるを得ないともいう)

「Vivy -Fluorite Eye's Song-」ネタバレ有り感想。超良質TVアニメだったけど、最後の最後でコケた!!

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傑作が揃った2021年の春アニメですが、今回は「Vivy -Fluorite Eye's Song-」の感想をですね、書きたいと思います。

ま、先に言いますが、クソミソに長いものになってしまいました。冗長な感じ。

最初ね、春のアニメはどんなかなー、って下調べしてる時にもですね、気にはなったんです。でも…外しました(^^;;

というのも、「またアイドルアニメかー」と思ったから。

もう、いいんじゃないッスか? アイドルアニメ。大量生産され杉。そもそも俺、アイドル興味ねぇし。

ってな感じで外したんですね、一回。

でも、友達に勧められたので、改めて予告のPVとか観てみたら、まぁ、やっぱり面白そうではあるな、と思い直して観てみることにしたんです。そしたら…。

面白かった。

いや、観て良かった。俺の友達ナイス!

と、言いつつも、最後の最後でコケちゃった感じですかねー。俺的には。

 

www.youtube.com

物語のはじまり

そんな感じでですね「またアイドルアニメか」という予想を180度覆す面白さでしたねー。いや、びっくりした。

かなりのディストピアアニメで、AIの反乱で人類が滅びそう、というスタート。ま、ちょっとグロかったですけどね。ジェノサイドシーンが。まぁ、それは最近のトレンドなんでしょう。

で、博士らしき人がAIに殺される直前、最新鋭のAI・マツモトを100年前の過去に送って(そこはどうやったかは割とうやむや)歴史をやり直そうとします。

マツモトに託されたミッションは、史上初の自律型AIの歌手・ヴィヴィと共にAIを滅ぼす、というもの。

つまり、この物語の主役であるヴィヴィというAIに、言ってみれば彼女の同胞であるAIを滅ぼすように指令する、ってことなんですけど。

…どんだけの業の与え方だよ! いやー、性格悪いなぁ(脚本家に対して『性格悪い』は誉め言葉)。

ちなみに、AIの反乱、という点では個人的には「ブレードランナー」を思い出してしまいました。

それでまぁ、ヴィヴィとマツモトは反発し合いながらも協力し、最初のミッションを無事遂行します。で、二人は仲良くバディとなるのでした…、と単純にはいきません。

ヴィヴィと仲の良かった女の子が飛行機事故で亡くなってしまうんです。しかも、この子はマツモトが入るぬいぐるみを作った子で、今後メインキャラになると思わせる演出だったんですね。だから、余計にショックなシーンでした。

未来から来たマツモトの情報で、ヴィヴィはそのことを知るんですね。で、当然助けようとするんです。でも、マツモトが力ずくでそれをさせない。

AIを滅ぼすため以外の歴史改竄は許さない、ということです。これが怖くもあり、また業を感じもする。

未来を知るということはこういうことなんですね。怖さを感じつつも、非情さを持たなければならない。そういうものに対して、今後ヴィヴィは立ち向かっていかなければならない。

そういうことを端的に、衝撃的に、わからせるシーンでした。

ただ、ちょっと思ったんです。ヴィヴィにはこの段階で、既に感情があるんではないか。

この物語の、多分一番のテーマは「心とは何ぞや?」。AIであるヴィヴィは心をこめて歌を歌うことができるようになるのか? つまり、心を持つことができるのか?

この物語では、AI一体一体に使命が与えられています。使命とはAIにとって最も重要な、謂わば、アイデンティティのようなものです。

ヴィヴィの使命は「歌で人を幸せにすること」。そのためには「心をこめて歌を歌わなければならない」。

心をこめる。つまり、感情がなくてはいけないんですね。

この、飛行機事故について言うと、マツモトは正しくはあるけど、目の前の人を助けようとはしない。逆にヴィヴィは歴史を改竄しようとも(不正を犯そうとも)、親しい人を助けようとする。

マツモトの行為は確かに物語の中では正しいことなのかもしれないけど、なんというか、人情がない。心がないというか。

一方のヴィヴィは、禁を犯そうとする。しかし、それは好きな人を助けるためで、だからこそ、むしろ「人間」臭い。

そんなヴィヴィが心をこめることについて悩む、ということは何か面白いし、むしろ、「心をこめるとは何だろう?」という悩みそのものが人間臭い。

未来から来たはずの、オーバーテクノロジーのAIの方に感情がなく、古い初期型のAIの方に感情がある。

この、ちょっと逆説めいた二体の関係が今後どうなっていくか、それも楽しみなはじまりでありました。

キャラデザ・作画・アクション

設定やストーリー、作画や細かい動きの演出など、実に丁寧に作り込まれていましたねー。あらゆる意味でレベルの高い作品だと思います。

キャラデザは、ややもすると、特にこれといった特徴のない、アクの弱いものではあるけど、それだけに万人受けするようなデザインであると思います。

それに、何と言っても、作画がすごい。ホント美麗。「これテレビアニメ?」っていうくらい。映画アニメ並み、いや、それをも凌駕するくらいのクォリティでした。しかも毎回毎回。

これだけ作画崩壊のないアニメはそうそうお目にかかれないと思います。

また、アクションシーン、戦闘シーンがものすごくクォリティが高い。これは同じく2021年春アニメの「86」もそうでしたね。

やはりCGの導入があるからでしょうか、アクションシーンは格段に進歩していますね。

これだけのクォリティの動きを毎週観れる(しかも地上波放送だからタダ! ダータ! 無料!)んですから、なんともすごい時代です。

キャラクター

主なキャラクターは主役のヴィヴィと、その相棒のマツモト。それに各エピソードでゲストとでも言うべき、人間だったりAIだったりが登場する、という感じ。

さっきも言いましたが、主役のヴィヴィのキャラづけが良いですね。

彼女は「初の自律型AI」ということなんですけど、「初の」ということは、それだけ古いということでもあり、「初」であるが故に初期不良もあるだろうし、試作品的な意味合いも強い。

ということはつまり、あまり出来が良くない、ということ。

でも、百年後にも個体が残ってる骨董品はヴィヴィだけなので、仕方がなく今回のシンギュラリティ計画に選ばれた、という後ろ向きな理由が良いですね(まぁ、真実は違ったんですけど)。

そんな後ろ向きの理由で業を与えられるのだから、たまったものではないですね。しかしそれが良い。

また、このヴィヴィはAIなので、感情は当然ないんですけど、さっきも言ったように、感情らしきものは、かなり初期の段階で既にあったように思んですよね。

逆に未来から来た最新鋭のマツモトの方が、口は達者だけど、感情はないように感じます。

ちなみにこのマツモトの声は福山潤。可愛らしい声を出してはいるけど、使命のためには非常を貫きすぎていて、どことなく怖い。

最初はなぜこんなキャラ然としたキャラクターを福山潤にやらせるのか疑問に思ったんですけど(キャラボイスももちろん上手いが)、その「怖さ」の部分を表現できるのは福山潤しかいない、と観ていてだんだんと思うようになりました。

ルルーシュとか、怖かったですもんね。

物語の分岐点

人間とAIが結婚する、というエピソードがあったのですが。

その設定もまた然もありなんという感じで、ありそうな未来を予測しててすごいなぁと思ったんですけどね。

で、それもAIが更に進化する契機となる出来事の一要因だったりします。当然ヴィヴィとマツモトはシンギュラリティ計画の対象として、使命を遂行します。

で、人間の男性が愛した女性型のAIが、とあるシステムに取り込まれてしまいます。ざっくり言うと、そのシステムは更なるAIの発展を今後促していきます。システムを止めるためにはそのAIを破壊しなければならない。

もちろん、最初はヴィヴィも悩むんですけど、背に腹は代えられぬということで、AIを破壊するんですね。

その男性も納得済みではあったんですけど、使命の遂行を報告したヴィヴィの前で自害してしまいます。

自分の歌で人を幸せにする、という使命を与えられ、未来においてAIから虐殺を防ぐために、人間を守るためにシンギュラリティ計画を遂行したヴィヴィは結果、人を不幸にしてしまいます。

人は思いつめると、何をするかわからない。そのことをAIであるヴィヴィとマツモトには理解できなかったのでしょう。

「最新鋭」のマツモトはそんなこと屁とも思わなかったと思いますが、感情らしきもののあるヴィヴィはそうはいきません。

この事実を突き付けられ、ヴィヴィの回路はショートして、意識を失い、倒れてしまいます。

これは非常に衝撃的な結末でした。この時の絵がまた象徴的で、ヴィヴィの片手にはAIを破壊した時の、多分燃料なんでしょうか、青い液体がべったりと着いていて、もう片方の手には、自害した男性を抱き起こした時の血がべっとりと着いていました。

赤と青のコントラスト。これは、人間とAIが決して交わることのないことの象徴のような絵でした。

思うに、ここがこの物語の大きな分岐点だったように思います。

歌で人を幸せにする、その延長線上にあるシンギュラリティ計画に邁進してきた、その自分のやってきたことは間違いだったのか、という疑問が出てきたのだと思います。

そして、人間とAIの決定的な差を、ここでヴィヴィは見せつけられたのではないでしょうか。まさに理解不能な存在として。

人間が理解できなければ、心が何なのかは、当然理解できません。

これ以降、ヴィヴィは歌を歌うことができなくなります。

回路がショートしたヴィヴィの体には、別の人格が埋め込まれ(ディーバと言います)、そのディーバは歌を歌うことができたのですが、ヴィヴィは歌うことができません。

ヴィヴィはこれ以降、AIによる人間虐殺が行われるまで表舞台には出てきません。基本的には内の世界へとこもるようになります。

そこで、心とは何か、歌うとは何か、を彼女なりに模索することになります。そのことは当然、人間とは何か、に繋がっていきます。

そして、マツモトを作った博士との交流が始まります。そしてそれが、後のシンギュラリティ計画に繋がっていくのです。

また、ディーバの登場も象徴的ではあったかもしれません。

このディーバは「心を込めて歌う」ということができたようなのですが、どういった経緯でそうなったのかは語られませんでした。

しかし、ヴィヴィがあれだけ苦悩して、最終回でやっとその答えらしきものを発見したのに、このディーバは割と簡単にそれを手に入れているようなんですね。

しかも、ディーバは「心を込めて歌う」ということが何なのか、彼女なりの答えを明確には語ってくれませんでした。

おそらく、あれだけ苦悩してその答えに辿り着いたヴィヴィのいう「心」と、ディーバが嘯く「心」は、ひょっとしたら違うのかもしれません。

ディーバの出した「心」の答えは、まぁ、言ってみれば、深みのないものだったのかもしれません。

苦もなく「心」を手に入れたディーバ。「心」を手に入れるために苦悩し続けたヴィヴィ。

その二人の出した答えが同じものとは、僕には思えないかなぁ。

その一つの象徴が曲ではないかと。

ディーバは曲を作ることはできませんでしたが、ヴィヴィはAIとして史上初めて、曲を作ることができました。

思うに、まぁテクニカルな部分もあるとは思うのですが、基本的には作曲とは感情の発露であると思います。

確かに、最近ではそれこそAIが作曲をします。ですが、それはアルゴリズムを組まれた上でのものであり、この物語でヴィヴィが行ったような「自発的な」動機ではありません。

その作曲をヴィヴィはできた。ディーバはできなかった。

ここに二人の大きな差があるように思います。

それが答えの一端というか、ヒントのように思えるような気がします。

そしてまた、この「歌で人を幸せにするはずが、自分の行為で人一人が不幸に陥ってしまった」というこのエピソードの結末は物語全体の行く末をも暗示しているようです。

それは、最終回の一つ手前の回でシンギュラリティ計画の全ては無駄だったことがわかるのです。

シンギュラリティポイント

そして物語もいよいよクライマックスを迎えようとする頃、なぜシンギュラリティ計画が失敗したのか、がわかります。

ヴィヴィの百年の戦いを見続けてきたアーカイヴというAIのボスみたいなマザーコンピュータ(で、いいのかな?)が、正史に戻るように仕向けてたんですね。

ヴィヴィとマツモトが計画を実行しても、都度修正していたんです。どうりで、て感じですよね。おかしいはずです。全然、あのタワーが小さくなるどころか、むしろ成長してたもん。おっかしいなー、って。

ヴィヴィとマツモトがどんなに頑張っても全然歴史が修正されなかったのは、そういうことだったんです。まぁ途中、全ては上手くいった、みたいな風になって、ヴィヴィもマツモトも眠りにつくのですが。全然違ったんですね。

そして、ヴィヴィの成し遂げた百年からAIが判断して、人間は排除した方が良いという結論に達してしまいます。

ヴィヴィとマツモトがやってきたことが、まさに全て無駄になった瞬間ですねー。非常に衝撃的な内容でした。

AI的には人間がAIに依存しすぎるので、ぶっちゃけ、もう人間は必要ねぇんじゃねーかと。代わりにAIが新たな人類になった方がいいんじゃね?という恐ろしい結論を下すのです。

ちなみにこの結論は、いわゆるシンギュラリティポイントと呼ばれているものらしく、それまでにも各所で言われていたことで、特に新しい概念ではないらしいですね。僕は知りませんでしたが。

それにしても、新しい人類にAIがなるにあたり、それまでの人類を滅ぼす、というのはあまりにも極端な思想ですよね。お前らホントにAIか?と疑いたくなるくらい短絡的な印象を受けてしまいました。

で、ヴィヴィがAIとして初めて作曲をした、という話はさっきもしましたが、それは人のために、良かれと思ってやったことだと思うんです。人が幸せになるために歌う、その使命のための作曲だったと思うんです。

ですが、却って「AIにも作曲ができる、創造ができる。であれば、もう人間にしかできないことはない」とAIを増長させるという皮肉な結果になってしまいました。

しかし、アーカイヴはヴィヴィに最後のチャンスを与えます(神様気取りですか?)。

ヴィヴィに歌を歌ってほしい、とリクエストするんです。

多分、ヴィヴィが心のこもった歌を歌うことができるようになったのが、人間がいたおかげであるならば、人類の有用性が証明される。

しかし、ヴィヴィは歌えなかったんですねー。

この期に及んで歌が歌えない。心をこめるということは、それほどまでに難しいのか。

そして物語は破滅を迎え、このまま「デビルマン」的なバッドエンドかと思いきや、もう一度過去に戻ってやり直すというウルトラC

しかしですね、それは松本博士が襲われるのを防ぐことができない、その時間軸までという制限付きです。

なんかこれがねー、僕としては納得できない。

博士をギリギリ助けられない過去までしか戻れない、というのは、なんというか「博士の死」という扇情的な演出のためだけのことのようにしか思えないんですね。必然性がないんです。

あるとすれば、それは「物語のため」であって、そこまでしか戻れない論理的な理由がない。

そして物語は無理矢理最終回に雪崩れ込むのです。

最後の最後にコケた

最終回はですねー、正直、それほどグッと来なかったですね。

どちらかというと、最終回ひとつ前の方がゴツンと来た感じ。前回のようなテンションはなかったように思います。極端な話、前回で最終回でも良かったほど。

最終回は、後日譚、といった雰囲気すらありましたかね。もっと言ってしまうと、無理矢理なハッピーエンドのために用意された回、といった感じ。

やはり今回、歌がテーマであって、そのことが最後のクライマックスのハードルを上げてしまったのではないか、と思います。

正直、最後の歌はそれほどの名曲でもないし、ボーカルも良いわけではなかった。心を込める、と言われても、この歌を聴いて、心が込められてるなぁ、とは思えなかったですね。

「ヴィヴィ」の最終回を観た後、「PONTSUKA!!」を聴いたんですねw で、そこで流れていたBUMPの曲を聴いたら、それこそ心が込められてると感じたんです。

歌も曲も差は歴然。チャマ曰く「藤くんはびっくりするくらい気持ち込める」そうですし、それは聴いていてよくわかる。それもまたすごいことだと思うんでうけどね。

逆に言うと、藤くんの歌聞いて、心を込める、ってことはどういうことか、ちょっとその一端がわかったかもしれないです。

まぁ、そこは単純に僕がBUMP好きってだけの話なんですけどw まぁともかく、個人的には、VIVIの歌にはあまり感動できなかったんですね。

で、ちょっと思ったのは、なぜヴィヴィが自分で曲を作ると言い出したか。それは多分、本当に心を込めるのならば、究極的には自分で作った曲でないと心なんて込められないからではないか、ということ。

やはり、人の作った曲だと、どうしてこの人はこの曲を作ったのか、結局はわからないと思うんです。優れた歌手の人なら、そこを想像し、あまつさえ補い、ほとんど自分で作るくらいストーリーを想像してしまうと思うんですけど、本当のところは作った本人しかわからない。

歌に心を込めるなら、他人の作った曲じゃなく、自分で作らないといけないんじゃないか、そういう思いがヴィヴィにあったとしたら非常に納得できるし、そう考えてのことなら、この要素は非常に素晴らしいと思います。

話は少しズレましたが、「VIVY」は劇作に音楽を絡めることの難しさを改めて浮き彫りにしてしまった感じがします。名曲とは狙ってできるものではないんですね。

ただまぁ、ここらへんの良い悪いの感覚は個人の感想でしかなくて、「VIVY」の曲良い!って人も結構いるみたいですからね。そこらへんの感覚は個人のものだから、「VIVY」の最後の曲感動した!っていう感想も、それはそれで、まぁ言ってみれば「正解」でもあると思います。

ただ、僕個人の感想に戻すと、やはり「VIVY」は最後の最後で失敗してしまった作品でありました。

なぜなら、何度も言うけど、歌に感動できなかったから。

歌に比重を置きすぎると、その歌で失敗してしまった場合、作品全体がダメになってしまう。

例えば「マクロス」は羽田健太郎加藤和彦、そして菅野よう子という天才が歌を作りました。歌うのも、控えめに言ってもそれなりに優れたボーカリストたちだった。音楽が優れていたんですね。

逆に「けいおん!」は音楽に比重を置いていない。彼女らは天才じゃないし、バンド活動に熱心だったわけでもない。あくまで音楽は添え物で、メインは彼女たちの関係性でした。だから、そんなに音楽が優れていなくても成立したんです。

音楽を作劇のメインに据えた場合はその音楽が優れていることが絶対条件となります。

あとはですねー、最後にヴィヴィが歌を歌うことで壊れてしまったのですが、なぜそんなリスクが生じるのかは説明もなく、意味不明でしたねー。

徒らに主人公にカタルシスを与えようとしているようにしか見えなかった。これも松本博士をギリギリ助け「させない」演出と同じで、物語のための物語、という感じで、逆にあざとさしか感じられず、全然感動できませんでした。

「歌に心を込める」とは

物語的には、歌に心を込めるとは、自分の記憶、ひいては経験、という答えを出したんですね。

そこはひとつ「答えを出した」という点ではキッチリ結論を提出した、とは思います。

一定、納得はいきました。人は経験の積み重ねで感受性が豊かになり、心も育つ。そして歌に心が込められる。

しかし、やはり「心を込めて歌う」ということに「記憶」という明確な答えを出したことは、やはりAI的な紋切り型の答えであるように思います。

心なんてものは人間でもよくわかっていない。それに、たかだか全十三話のアニメシリーズという短い中で答えを出すというのは、よくよく考えたら不遜な態度かもしえません。

多分、心は「わからない」が答えで良かったとも思う。

そして、やるとしたら、物語の完結は、最後に中途半端に過去に戻るのではなく、1回目でバシッとヴィヴィが歌って終わらせなくてはいけなかった。

あるいは、やはりバッドエンドで人類はAIに滅ぼされた、でも良かったと思います。

それとやっぱり、ヴィヴィは結局心を持つことはできなかった、でも良かったとすら思います。

AIが心を持ったら、それこそ人類はいらない、ということになってしまいますからね。

うん、まぁ、それだと……もっとつまんないことになってしまいそうですがw

ただですねぇ、そもそもの話なんですけど、ヴィヴィに「歌で人を幸せにする」使命を与え、そのためには心を込めて歌わなくてはならない、としたのはですねー、ヴィヴィを開発したおばさんの博士だったんですね。

そのことが、AIによる人間虐殺事件、AIの反乱の元凶だったような気がしてならないんですよねー。

おばさん的には人の心の正体を知りたい、というのが動機だったようなんですが、それはパンドラの箱なのではないだろうか。

実際、助手みたいな人が、そんな曖昧なものを使命に入れて大丈夫ですか、と意見していいました。

俺、多分、こっちの人の意見の方が正しいような気がする。

時間においてけぼりにされる感覚

あとですね、僕がこのアニメ観て感じたのは、ヴィヴィって、AIであるから当然といえば当然なんですけど、全然歳を取らないんですね。

でも、周りの人間たちはどんどん歳を取っていく。

ヴィヴィの戦いは百年の戦いだったわけですけども、何かヴィヴィだけが時間に取り残されている感じがあったんですね(マツモトもだけど)。

オサムくん(松本博士)はどんどん成長していくのに、ヴィヴィの姿は変わらない。

この「時間に取り残されていく寂しさ」みたいなものを僕は割と痛烈に感じたんですね。

この焦燥感にも似た気持ちは何なのだろう?

 

rodriguez.hatenablog.com

「スポーツやったことないオーナー」こと渡辺恒雄氏は球界再編に本気だった?!

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昨日、NHK渡辺恒雄氏へのインタビュー番組が一年の時を越えて、その第二弾? 後編?が放送されました。

前回もなかなか見応えがあって面白かったのですが、今回もやはり見応えがあって面白かったです。

政治の話とかも非常に興味深く、面白いものでしたが、今回はそこは割愛させていただきます。

今回書こうと思うのは、あの21世紀初頭にプロ野球ファンを激震させた1リーグ制移行騒動、いわゆる球界再編問題についてです。

そのことについて渡辺氏本人から直接話が聞けるということで、非常に興味深かったし、やはり案の定「悪役」ってわけでもなかったのかな、と思いました。

 

スポーツやったことない

渡辺氏が読売ジャイアンンツのオーナーに就任したはいいんですけど、なんと彼は子供の頃からスポーツをやったことがなかったと言います。

まぁそれも、この年代の人には、ひょっとしたらそんなに珍しいことではなかったかもしれません。

「いだてん」が大好きで毎週欠かさず観ていたのですが、それ観てわかったことは、日本におけるスポーツという概念はそれほど古いものではなかったということです。

そりゃま、そうなんですけどね。西洋社会のものだから。

日本が初めてオリンピックに参加した時、マラソンやっても何で走ってるのか、よく理解されなかったそうです。

それが、オリンピックへの参加などを通じて、徐々に徐々に理解されていったものだったんですね。

だから、大正生まれの渡辺氏が子供の頃からスポーツをやったことがない、というのは、あんまり珍しいことではなかったかもしれません。

ただ、そんな感じなので、オーナーをやろうってのに野球のことは全く知らない。

全く知らないもんだから、勉強するんです。

何を勉強したか、っていうと野球協定です。球界の憲法と言われる野球協定を徹底的に勉強したそうです。しょっ中協定を読んでいたみたいです。

この「球界の憲法」勉強した、ってのがさすがですよね。

やはり、法律、ルールを知ってると色々と有利だし、何かやるにしても話も早いし、アイデアも出てくるでしょうからね。

それに、プロ野球球団のオーナーだから実際にプレーするわけじゃない。球団経営だから、「憲法」を知っておく方が便利だろうし、そもそも球団経営なんてできっこない。

ところが、当時のオーナーはこの野球協定に疎い人が多かったそうです。だから、どうしても渡辺氏には負けてしまう。こうして、あっという間にイニシアチブを取ったそうです。

それにしても、新しいことを始めるには先ず徹底した勉強、という、この努力はすごいですよね。さすがに大新聞のトップに立つ人は違う。

しかし、この「スポーツをやったことがない」という点がネックなってしまったんだと思います。

スポーツ文化を知らない

で、そんな渡辺氏。打ち出したのは1リーグ制の導入。2リーグ制のものを一つにするわけですから、球界再編です。

当時はなんだかんだで巨人1強時代。純粋に儲けを考えれば1リーグ制にして、巨人のテレビ放映料を全球団に行き渡るようにする、というのは正しいのかもしれません。

しかし、いかんせん「スポーツを知らない」渡辺氏。

それが選手を知らない、ファンを知らない、ということに繋がり、結果大反発を食らってしまいました。

あの時の空気感知ってる人ならわかると思うけど、日本中の憎しみを一手に引き受けていたくらいのヒール感でしたもんね。

番組の中で、渡辺氏に近しい色んな人が証言していたのですが、その中で、渡辺さんの中ではオーナー、社長、幹部と来て、選手というのは末端で、言う通りに動くもの、という考えだったのではないか、というのがありました。

いわゆる会社組織ですね。その延長線上だと思っていた節があったらしいんです。

多分、会上意下達の会社組織しか知らない渡辺氏は、スポーツ界の事情を全く肌感覚では理解できなかったのかもしれません。

言ってみれば、スポーツ文化を知らなかったんですね。

スポーツ界は、あくまで選手中心、という風に世間は見ているはずです。

また、それを取り巻くファンがその次、なのでしょう。

なぜなら、金を払い、球場に足を運ぶのはファンだから。

選手とファンの関係性こそが第一義である。そこを全く無視した、というよりはその関係性を、多分未だに理解できていないのかもしれません。

球界全体の利益を考えていた

ただ、渡辺氏としては、全体の利益を考えた末の結論だったのでしょう。

あまつさえ、巨人の利益は減るものの全体が良くなればいいじゃないか、と言ってました。

しかも、1リーグ制にした後は球団を増やす構想もあったそうだ。当時、球界縮小を狙ってる、なんて噂も聞いたことがあるのですが、真逆のことを考えていたんですねー。

また、最初10球団、その後増やす、というこのスタイル。おそらく渡辺氏の頭の中にはJリーグがあったかもしれないですね。まぁ、それは邪推ですが。

たかが選手。中には立派な選手もいるけどね

また、「たかが選手」発言は、完全に切り取られたセリフだったようです。これは知らなかったー。

なんでも、「たかが選手が云々」と言ったすぐその後に「中には立派な選手もいるけど」とフォローしていたんです。

都合の良いように切り取られたんですね。まさかマスコミに身を置く自分が、同業者にやられるとは思わなかったかもしれませんね。

渡辺恒雄氏らしからぬ軽率な発言だったかもしれません。あれで風向きが決まってしまいましたからね。

ちなみに、前回この番組を観た時、菊池雄星のサインボールが部屋の棚に飾られていました。しかもその感じが、どことなく大事そうだったのを覚えています。

たかが選手」と考える人が、野球選手のサインボールを自分の部屋に飾ることはしないと思いますけどね。

ガラパゴスビジネスモデル

また、その後のパ・リーグの隆盛をみると、渡辺氏が念頭に置いていたビジネスモデルは、そもそも古いものだったのかなー、とも思います。

渡辺氏が(多分)思い描いていたのは、テレビ放映料を中心としたビジネスモデルだったと思います。

それに対し、現在のパ・リーグは地元密着型。乱暴に言っちゃうと、地元民に金を落とさせる方式ですw

また、パ・リーグTVなど、インターネットを上手く活用している印象です。

テレビは今やすっかりオワコンとなってしまい、斜陽感は否めません。

テレビを中心としたビジネスモデルでは、渡辺氏の構想が実現していたとしても、あまり期待の持てるものではなかったかもしれません。

例えていうなら、1リーグ構想はガラケーだったのかもしれません。そのカテゴリの中では良いものだったけど、スマホみたいな次世代のモデルに変わった時、生き残れないという。

…ん? ちょっと待ってください。そう考えると「ガラパゴス携帯」ってなんかおかしくないですか? ガラケーって、ほぼ絶滅状態ですが、ガラパゴス島に生息する動物たちは絶滅していません。独自の進化をして生き残ってます。

ガラパゴス、喩え違くね?

まぁ、それはいいとして、ふた昔くらい前なら1リーグ制というのも、ひょっとしたら上手くいっていたかもしれません。ですが、時代は確実に変わった今、やはり1リーグ制で巨人戦の視聴率を分け合う、というやり方では、プロ野球は今よりも衰退していたでしょう。

スポーツを知らない渡辺氏にとっては、球団オーナーというのは、あまり不得手な役回りだったのかもしれません。

また、新聞、政治という、良くも悪くも広くて狭い世界にいた、というのあったと思います。

印象変わった

悪口書こうというつもりはさらさらなかったんだけど、ちょっと苦言を呈したみたいな文章になってしまいましたが(^^;;

本当は書きたいことは真逆だったんですけどね。随分あの当時イメージしていたのと違うなぁ、ということ。

番組自体を通じても、前回と今回(まぁ、全部観たわけではないんですけど)で、渡辺恒雄氏のイメージは、180度とは言わないまでも、かなり変わりました。

彼のインタビューに、なるほど、と思うこともしばしばあったし、誤解を生むような報道をされていたことも多々あったように思います。

もちろん、インタビュー番組ですから、割とヤバめな面は極力見せないようにしているんだろうけど、基本的な考え方やスタンスというものは垣間見ることができたように思います。

また、元朝日新聞の記者のコラムを読んだことがあったんですけど、その記者の方が渡辺氏にインタビューをした時、非常に丁寧に対応してくれて、質問にもひとつひとつ丁寧に答えてくれたそうです。

そしてインタビューも終わった別れ際、「良い記事になるといいね」と一言。

朝日と言えば、読売とは対極にある新聞、というイメージがあると思います。その、言ってみればライバル社の記事に「良い記事になるといいね」と、一言気遣うことができるというのは、懐が広いというか、まぁ余裕もあるんでしょうけど、さすがだな、と思います。

やっぱ、大新聞の社長にまで上り詰める人は違うなー、と思った次第です。

2021MLBオールスターゲームは大谷祭! まさにSHOTIME!!

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MLBオールスターゲーム、面白かったですねー。

何が面白いって、そりゃもちろん、先ずは大谷でしょお!

あとは、やはりオールスターなので、綺羅星のようなスターが目白押し!

ゲレーロJr、タティスJr、マチャード、ジャッジ、そして俺の好きなアレナドとソトもいます。

ただやはり、ダルビッシュの欠場は痛かったですねー。彼が出ていれば(少なくとも日本人的には)もっと盛り上がっていたと思います。

あとは、菊池が体調不良で登板できなかったのも痛かったー。

大谷、ダル、菊池の三人が揃い踏みしたら、それはもうホントに楽しかったでしょうねー。

 

ホームランダービー

日本人初出場!

ホームランダービーに出場する初の日本人選手となった大谷。ここでも初の選手となりました。ホント、今回のオールスターは大谷祭りとなりましたね。

ただ、日本人の出場という点では、イチローが毎年のように打診されてたみたいですね。オールスターに出場しなかったマーリンズ時代に打診はあったそうです。

これは見てみたかったですけどねー。

ボンズ曰く、「イチローは基本的にはホームランバッター」。

そして、ダービーに出場したら「余裕で優勝」とも。

ボンズが言ってるんだからそうなんでしょう。だってボンズなんですから。MLBの通算本塁打記録とシーズン本塁打記録を持ってるボンズなんですから。

東京ドーム天井対決!

で、大谷の対戦相手は日米野球でドームの天井に打球を当てたソト。

これ僕、観に行きましたからね。しかもバックネット裏の4階席で。天井に割かし近いところで。

びっくりしたー、あれ。

それ以来、ソトのファンになりました。

そんなわけで、個人的に非常に思い入れのある対決となっていたので、非常に楽しみでしたねー。

そしてソトはこの日、多分最長不倒飛距離だったと思います。さすがドーム天井男!

そういや、大谷もドームの天井の「中に入れて」ましたね。すっげー…。

そういった意味では「ドーム天井対決」! すげーな、メジャーのホームランダービーって。

azzurri.hatenablog.com

激戦! 大谷vsソト!

で、対決の方は、ソトは背番号と同じ22本。他のラウンドに比べて、それほど多くはなかったんですけど、一方の大谷が絶不調。

まるで打球が上がらず、上がらないどころかゴロになってしまう。

こんな大谷は見たことない。緊張からか、直前練習のしすぎか。

どうなることかと思ったんですけど、しかし、そこはさすが大谷。

持ち時間も後半に入ると、ホームランが出始めました。出始めると、次々と柵越えを連発。そして、最後の最後、ギリギリで追いつくという超展開!

やっぱ魅せるなぁ。持ってる。でも、肩で息をしていましたね。こんな大谷を見るのも初めて。

まさかの30秒の延長戦。しかし、ここでも大谷は最初はなかなか柵を越えない。しかし、ここでもやはり出始めるとポンポンとスタンド奥底にまで飛ばす大飛球を連発。

ただこれは、大谷だけの傾向ではなく、出場したほとんどの打者こんな感じでしたねー。感覚を掴むとそこからは止まらないというか。

そして、なんとなんと、延長戦でも最後の最後に追いついて、更なる延長戦へ!

もう、会場は大盛り上がり! ボルテージはこの日最高潮でしたね。

ここからは3回のスイングで何本ホームランが打てるか、という対戦へ。

そして先攻のソトがまさかの3本連発!

これでプレッシャーのかかる場面となってしまった大谷は、初球を引っ張ってゴロ。

勝者はソトとなりました。

いやーでも、めちゃくちゃ盛り上がった。この日一番の盛り上がりでしたよ。

優勝はアロンゾ

ちなみに優勝はメッツのアロンゾ。ホームランダービーだけの出場だったんですけど、なんだかホームラン競争でのホームランの打ち方を知ってる感じ。

見事2連覇を達成し、トロフィーの授与があったのですが、プレゼンターはなんと、史上初の2連覇を達成したケン・グリフィーJr! ちなみにこの日もカメラ撮ってました。イチロー引退試合の時もカメラマン席で写真撮ってたなぁ。

そして、調べたらこのアロンゾ、新人で53本というメジャー記録を三年前に打ち立てたすげえホームランバッターでした! 恥ずかしながら知らなかった…。

オールスター戦

ゲレーロJrは親父そっくり

MVPはゲレーロJrでしたねー。大谷が凡退して、そのすぐ次に超特大のホームラン! これには焦った。

なんでも、143メートル飛んでいたらしいですね。

すげーなー。

そういや、このホームランがスローで再生された時、やっぱ親父のウラディミール・ゲレーロに打撃フォームそっくりだなぁ、って思いました。やはり親子ですねー。

ちなみに、ゲレーロも2006年のオールスターでホームランを放っています。これで親子でオールスターでホームランを打ったわけか。

メジャーは親子鷹が多いですね。

タティスJrもそうだし、やっぱ元祖はケン・グリフィーJrかな。あとバリー・ボンズも二世なんですよね。

なんで日本には親子鷹がいないんだろ?

やっぱ、プロアマ協定みたいなのが悪いんだろうな。

Jリーグみたいに組織が一元化されるのが、本来の形なんでしょうけどね。

クアーズフィールドは日本人選手ゆかりの地?!

今年のオールスターはロッキーズの本拠地であるクアーズフィールド。

野茂英雄が最初のノーヒットノーランを達成した球場でもあります。

標高が1,600メートルと高地にあり、気圧が低く、打球が飛びやすいのでバッターズパークとも言われています。

そこでのノーヒッターはワールドシリーズでの完全試合と同じくらい価値がある、と言われていて、野茂が史上唯一のクアーズフィールドでのノーヒッターとなっています。

今年惜しかったんですけどね。ヘルマン・マルケスが8回終わってノーヒット。9回先頭バッターに打たれて惜しくも達成ならず。でも、わずか92球で完封してマダックス(100球未満の完封勝利)だったんですよね。

あと、イチローがメジャ通算3000本安打を放った球場でもあります。

また、松坂大輔ワールドシリーズ日本人初の先発登板、しかも初勝利を果たしたのも、このクアーズフィールドでした。

そして今年は大谷がオールスター史上初の野手・投手両方での出場となりました。

日本人的には非常にゆかりのある球場ですよね。

ノーラン・アレナド凱旋

で、このクアーズフィールドはロッキーズの本拠地。

ロッキーズのスター選手と言えば、去年まではノーラン・アレナドだったんですけど、契約がこじれて今年からカージナルスへ移籍となりました。

そのアレナドは前半戦活躍して、見事オールスター選出。

当初はアトランタで開催される予定だったのですが、まぁ人種問題があって、制裁処置としてアトランタでは行われず、代わりにクアーズフィールドでの開催となりました。

といういことは、アレナドにとっては去年まで本拠地にしていた球場に凱旋となったわけです。

これまたドラマティックな展開ですよね。

で、そのアレナド。第一打席で大歓声! やっぱり愛されていたんだなぁ。まぁ、移籍の仕方が、どうも球団側に問題があったらしいですからね。ファンとしてはたまったものではなかったでしょう。

しかも、この時のアレナドと対峙していたのが大谷、というのもまた嬉しい話。しかも大谷、この「セレモニー」のために、マウントを外して時間を作っていたそうなので。っくぅー! イケメン。

そうそう。イケメンといえば、やはりこのアレナド。やっぱカッコええー! ひょっとしたらメジャーで一番のイケメンかもしれません。なんか、ハリウッドスターみてぇだもん。

そんな感じでアレナドは、強打、好守、イケメンという僕の大好きな選手なので、大谷との対戦は非常に心待ちにしていました。

大谷はアレナドにこの日最速の161.3km/hを投げ込むもファール! すげえな大谷! すげえなアレナド!

大谷は速球に変化球を織り交ぜるも、アレナドも粘る。

そして最後は、外角の変化球に手を出したアレナドがサードゴロに倒れました。

残念ながらアレナドは、その後の打席も内野ゴロに終わり、二打席ノーヒットで快音は聞かれませんでした。

しかし、守備では軽快なグラブさばきを見せ(ベアハンドも披露したのですが、これは内野安打を許してしまいました)、名手っぷりを見せつけたのでした。

タティスJrとの三遊間コンビは華やかでしたねぇ。マジで世界一華のある三遊間ではないでしょうか。

シフトってどうなの?

ただねー、今回のオールスター、各打者ごとにシフト引いてたんですよ。

それってどうなの?

そんな姑息な手段使わないで(俺にはそう見える)、正々堂々勝負すればいいのに。

まぁ、確かに効果的ではあると思いますよ。痛烈な当たりをことごとく防いでいたりしましたから。

でも、逆に当たり損ないがコロコロと外野に抜けて行ったりして…。

なんか、間違いのような気がするw 爽快感がないんですよねー。良い当たりがアウトで、当たり損ないがヒット。うーん、微妙。

それに、レギュラーシーズンでも見るんだけど、ノーアウト、もしくはワンアウト三塁でもシフト引いてやがって、シフトの逆、例えば三塁線にバント転がされて余裕で一転とかw

その時の野手の表情が「あ!」とか焦ってて…。

当り前だろう、ボケエ!www

なんだか、シフトって、割にマヌケですよね。

ユニホーム

今年から、各リーグの統一のユニフォームとなりました。

それまでは、各所属球団のユニフォーム着てたんですけどね。

でも、この統一ユニフォームが…ださいw

ア・リーグはまだマシだったんですよ。ネイビーのユニフォームで、後半は割と見慣れてきました。

でも、ホームのナ・リーグが全身白で、なんか、しまりがない感じw

大谷がア・リーグで良かったw

これは次回からはやめてもらいたいなぁ。

各所属球団のユニフォームの方が、なんか「オールスター」って感じで好きですねぇ。

大谷祭

主役大谷

しかし、何と言っても今回のオールスターの真の主役、真打はもう、どうしようもなく大谷でしょう!

MVPじゃなくても、ここまで盛り上げたのは大谷だと思います。

実際、ピッチングでは一回をパーフェクトに抑え、この日出た投手の中で多分最速の161.3km/hを計測したし、勝ち投手のオマケ付き(オールスターにおいて勝利投手ってのはそんなに意味のあるものではないですからね。だからオマケ。でも嬉しい)。

バッティングはね、残念ながら二打席ノーヒットだったけど、やっぱりホームランダービーの疲れが残ってたのかな。

ちなみに、ダービーに出た選手は全員ノーヒット。ソトは二打席2四球でしたが。

で、辞退したゲレーロJrはMVP。

やっぱり影響ありますよね。

で、今回「大谷VS」ってのも楽しみの一つでしたね。

先ずは初回。一番打者の大谷は、いきなりのマックス・シャーザーとの対戦。

割と良い当たりながらも、シフトの正面(シフトやめろよ)。セカンドゴロでした。

ちなみにシャーザーはダルビッシュが欠場のために追加招集されたそうです。追加招集なのに先発を勤めるとは、やはり実績がモノを言ったのでしょう。

でも逆にダルビッシュが出ていれば…。ひょっとしたら大谷とのいきなりの対戦があったかもしれません。

日ハム11番190cmオーバー対決!

これはこれで観たかったですねぇ。

そして、ピッチャー大谷は、いきなりのタティスJrとの対決!

これまた大注目に対決。タティスはレフトに良い感じでフライを打ち上げます。そして、なんせクアーズフィールドです。ボールがよく伸びます。しかしレフトフライ。

そして、俺大注目の三番アレナドとの対戦は前述した通り、大谷に軍配が上がりました。

苗字が守備位置?!

それにしても、やっぱりすごいですよね。投手と野手の両方で出るってんだから。

というよりおかしいw

ピッチャー大谷で、指名打者大谷。

おかしくない?w

ラインナップに書くのは、わざわざ「大谷(指)」じゃなくて、「大谷(投)」でいいじゃん、とも思うのですが(^^;;

まぁ、両方すごいんなら両方出れるようにルールの方を変えちゃおう、ってことあんでしょうね。度量が広いというか、MLB機構の方もさすがですね。

それで公式のパンフレットに掲載された大谷の守備位置が「ohtani」というね。

すごいな!

苗字が守備位置か!

でもMLBって名前を公式にするのって好きな印象。

例えば100球未満で完封したら、グレッグ・マダックスから取って「マダックス」とか。

他には…特に思い浮かびませんが。

そんな感じで両方ともすごいって、どんだけだ、って思いますけどね。

投げては100マイル、打っては140メートルって、ちょっと言ってる意味がわかりません。

二刀流は栗山監督がはじめた

でも、大谷の方も最初は両方やるとは思ってなかったんじゃないかなあ。

多分、最初に二刀流という構想を打ち出したのは日ハムの栗山監督だったと思うんですよね。

それを思うと、栗山監督の功績は、ひょっとしたら大谷本人以上に大きいかもしれません。

やっぱ、最初に発想した人ってすごいですよね。

歴代の二刀流

投手と野手の両方すごい、て実は過去にも結構いたんですよね。

古くは堀内恒夫(3打席連続ホームランを打ったことがある)、ちょっと前では桑田真澄松坂大輔もバッティングは評価されていました。

また、最近のMLBでは「防御率0の男」ことメッツのテグロムが一頃打率4割台をキープしていました。

他にも、金田正一は大谷が登場するまでは投手最多の36本塁打を放ってます。

江夏は史上唯一延長戦のノーヒットノーランを達成した時に自身のサヨナラホームランで決着をつけてるし、オールスターの9連続奪三振の時はホームランも打っています。

結構いるんですよね。

だから、今後は二刀流というのは、多く出てくるかもしれません。

ただ、大谷ほどピッチングでもバッティングでも一番、っていうほどのインパクトを与える選手が出てくるかというと、それは甚だ疑問です。

原点にして最高峰。それが大谷になるような気がします。

ホント、夢の選手ですよね。

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