ロド日記

azzurri日記

僕がお金を支払ってもいないものに対して言いたい放題言わせてもらおう、という割と身勝手なブログです。

「大怪獣ガメラ」は唯一ゴジラに対抗できた怪獣映画、その序章!!



YouTubeを見てたらですね、「大怪獣ガメラ」を2週間限定で公開というサムネイルが出てきまして。

これはもう観るしかないでショオ!と、もう当然のことながら視聴しました。

そう、YouTube公開だから無料なんですよね。無料ということは、つまりタダですタダ。

すごい時代になりましたねぇ。

予告編

youtu.be

粗っぽい

ずーっと観たかった第一作ガメラなのですが、色々と噂も聞いていたのでw、期待も大きく、ぶっちゃけそうじゃない気持ちもそこそこあったり、という感じでした。

なんでも、第一作「ゴジラ」の大ヒットを受けて、大映としても急遽制作したらしいんですね。だから突貫工事だったようなのです。こういうのはすぐに作らなくちゃいけませんからね。二匹目のドジョウを狙いに行くのはショービジネスの基本中の基本です。

そんなこともあったからなんでしょうか、なんというか、すごい映画でした(正直、褒めてないですw)。

なんというかですねー、とにかく作りが粗いw 全てがぞんざいw 演技から脚本から、もう、全てw

そしてまた、なんていうか、大胆でしたねー。少々の粗は力技で押し切っちゃおう、っていう感じだったんでしょうか。とにかく大胆さを感じました。

映画というよりはTVっぽい感じがしましたね。雑な「ウルトラQ」といった印象でした。

こりゃ突貫工事だわ、っていう感じでした(^^;;

ゴジラが当たった、この怪獣の波に乗り遅れてはいけないと、とにかく早く作ることが最優先されたのではないか、と推測されます。

『子ども』という発明

ただ、孤独な子供と異形のもの、というコンセプトは悪くはなく、上手く作ればETみたいにできたのではないか、と思わせました。でも、それをことごとく逃している感じですかねぇ。

例えば、ラストシーンで火星へと送られるガメラを皆が「良かった良かった」と笑顔で見送るんですけど、そんな中、唯一人少年のみが無表情で見送っている、っていう風に作っていれば、ETっぽくできたかもしれないかなぁ、と。つーか、まんまETなんですけどね。ETよりも30年早く、そんな演出していれば、なかなかの名作になったのではないか、と。逆に言うと、やっぱ「ET」って凄かったんだな、と。

しかしまた、どういう意図で子供を出したのかはわからないのですが、後の昭和ガメラシリーズの骨子となる「ガメラは子供の味方」というコンセプトに繋がったのは非常に大きいと思います。

この時点で、ゴジラになくてガメラにある要素って、やはりこの「子ども」だと思うんですよ。そしてこの「子ども」という流れは後の怪獣ブームを牽引した子どもたちに、多分強く指示されたと思うんですよね。

子どもは子供向けに作られたものはあんまり好きじゃない、とは言われますが、やはりある程度子どもに寄り沿ったものを作ると、やっぱりウケると思うんですね。そう言った意味ではこの「子どもの発見」というのは大きなエポックメイキングだったと思います。実際、ゴジラも後に「そっち方面」に大きく舵を切っていきますからね。

そもそも、ゴジラってホラー映画、昔で言う恐怖映画的に作られたらしいんですよね。なんせ宮崎駿が子どもの頃初めてゴジラ観た時、すげえ怖かったらしいですから。映画館で観た時、大の大人たちがみんな怖がってて、それ見て、「あ、やっぱり怖い映画なんだ」って思ったらしく、それくらいゴジラって怖い映画だったらしいんですよ。

その、本来は怖い怪獣映画に子どもの要素を入れ込んだ、ってのは、ある意味先見の明があったのではないか、と思います。

その後各映画会社によって乱発される怪獣映画の中で唯一、ゴジラにタメを張れたのがガメラだったことを思うと、やはりこの「発見」が大きかったんだと思います。

特撮シーンは結構良い

そんな感じで粗っぽい作りではあったんですが、ただ特撮シーンが結構頑張ってるなぁ、という印象を受けました。

先ず、ガメラがなかなか良かったですね。全体的にヌメッと濡れている感じが生物感出てるし、白黒画面とも相まって、ガメラをただのデカい亀ではなく、非常に不気味に映せていると思います。

なんというか、後の昭和ガメラもそうなんですが、大映の怪獣は生々しいんですよねー。どこかで読んだんだけど、大映の怪獣は生物感がある、って書いてあって、なるほど、って思いましたもん。

それから、合成を使ったりして、群衆とガメラを同時に映してたりして、この合成技術って当時としてはなかなかのものだったように思いますが、どうでしょう? 詳しくはわかりませんが。

あと、ミニチュアのセットとかもかなり細かく作り込まれていたと思いますし、ガメラの動きも良かったと思います。

そんな風に、特撮シーンが良かったり、「子どもと怪獣」という概念を打ちだしたり、後に「ゴジラ」に対抗できた唯一の怪獣映画であることを予感させる要素のある、「序章」といった作品だったように思います。

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