「封刃師」の感想をちょっとサボってたら、もうBlueRayが発売だそうで(^^;;
まあ、そのお…BlueRay発売記念ということで、「封刃師」の感想を書いていきます!(開き直り)
この後、全話の感想を何回かに渡って書いていきますので、お付き合いください!
第5話
事態の再整備回といったところですかね。鞘を作るねーちゃん(石留カレン(中村ゆりか))と女性新聞記者(三條美緒(深川麻衣))が接近。鞘ねーちゃんの作業場で記者が下手に手を出してしまい、手を切ってしまいます。それで、作っている途中の鞘に血が付いてしまいます。
で、後のシーンで、駆(御沙神駆(早乙女太一))がその鞘で穢れ刃を封じた時、いつもよりも封じられる側の人が、人でいる時間が長かったんですね。
だから、今後の展開としては、人を消さずに穢れだけ封じる、ということになるんでしょうけど、この「穢れが見える者の血」を鞘に混ぜることによって、人と穢れを分離する、という流れになるんじゃないでしょうかねぇ…。どうでしょう?
その流れは、あの女刑事(神代弓美(武田梨奈))が封じられたことで決定的となったと思います。
また、駆曰く、穢れ刃になったら人格を保てないのだそう。それゆえ、最後まで人格を保っていたあの女刑事は、駆にとってもかなり気になる存在だった感じですね。
更に、女刑事が穢れ刃になってしまったことにより、吉原刑事(テイ龍進)も美緒に協力を申し出るようになります。敵討ち、といったところでしょう。
そしてそして、女記者の父親も、実は穢れ刃のことは知っていたようなんですね。ここもまた意外な展開にして、因縁を感じる展開。
また、駆は駆で封刃師に育てられたよう。しかもその封刃師は、骨董屋店主(橋下じゅん)の元相棒! この展開もまたアツい!
更にまた、どうも穢れを封じる毎に穢れが封刃師に溜まっていくようで、最後は穢れに食い尽くされてしまうっぽい。
この、なんというか、「引き換え」というんでしょうか。封じる、とは言ってしまえば人を殺す行為でもありますからね。その代償行為というか。ここらへんの、ある意味での「公平性」にして業のようなものをブチ込んでくるあたり、やはりさすがに中島かずき脚本です。
この親代わりの封刃師も、特殊な刀によって骨董屋店主に殺されたっぽいのですが、実はこの封刃師が穢れ刃を作っているフードの男(悟堂真(坂口拓))だったんですねー。
いずれは駆はこの親代わりの封刃師を倒さなければいけないわけですから、ここはおそらく、父親を乗り越える、という要素なのかもしれません。
そして、穢れに食い尽くされそうになっている駆はどうなる、というところで次回。ここにきて、更に物語は動き出し、面白くなってきました。
第6話
前回倒れた駆はお寺で眼を覚まします。
そこは元は鞘を作っていた人のお寺で、鞘作りのねーちゃんの師匠の家でもありました。
ちなみにこの師匠を演じるのは野添義弘。「鎌倉殿の13人」にも出演していて、頼朝の忠実にして実直な従者、安達盛長を演じております。
実はこの「封刃師」の出演陣、「鎌倉殿の13人」にも結構出演しています。
刑事役のテイ龍進は頼朝と会うことを拒否した宋の僧侶を演じ、得意の中国語まで披露。
更に、美緒の上司でもある、新聞の編集長を演じる矢柴俊博は朝廷の平知康役で出演。
結構被ってますねー! こうなってくると早乙女太一もワンチャン出演あるんじゃないか、と期待してしまいます。華麗な殺陣を大河で是非見てみたい!
で、ねーちゃんは師匠に、人を消さない鞘を作りたい、と直談判します。しかしその申し出に対し、師匠は作れなかったんじゃなくて、作らなかったんだ、と言うんですね。
この展開は予想していなかった。さすが中島かずき。穢れ刃によって人を殺めさせられた人は今後、その感触を持ったまま生きていかねばならない。それを抱えさせるのであればいっそのこと消してしまおう、という思想らしい。
また、人を消さない鞘というのは、封刃師の罪の意識を軽くさせたいだけなのでは、とも言います。
人を斬るのなら、それなりの罪を背負わなくてはいけない、とも。
対してねーちゃんは、穢れ刃によって人を殺めさせられた人に償う機会を与えさせたい、と返します。
ここのやり取りはなかなかスリリングでしたね。でも個人的には、なんとなく、どちらも正しいような、どちらも間違っているような気もします。穢れ刃のせいとはいえ、人を斬った者をのうのうと生かしておくのはどうだろうか、とも思ってしまいます。
もちろん、今までの登場人物で穢れ刃となった人のほとんどは、被害者でもあったわけですが…。
ここはなかなか難しいところだと思います。
いずれにしろ、そういう状況を作り出した中島かずきはさすがだと思います。やはりちゃんと物語、ドラマを作っている。
そして、この師匠の元に穢れ刃を作るフードの男が現れ、正体が判明。かつての封刃師でした。この二人は顔見知りでもあり、お互い下の名前で呼び合っていました。
しかし、封刃師の方は若い。歳を取っていないのかもしれない。そして、師匠はこの男によって穢れ刃とされてしまいます。
結局、師匠は駆によって封じられるのですが、鞘には駆の血が着いていました。
やはり、師匠は封じられるときに時間がかかりました。最後に我に返った師匠は何かを理解したらしく、そしてねーちゃんに「思いを込めろ」とメッセージを送るのです。
その、思いとは何なのか。血とは関係ないのでしょうか?
第7話
穢れ刃を作る刀は鬼噛(おにがみ)という刀らしく、旧日本軍が開発研究を行っていたものだそう。そういう怪しげな武器を作るのは旧日本軍かナチスかと相場が決まっている感じですかね。
ただ、その鬼噛を駆の師匠がどうやって手に入れ、また、どうやって生き返ったのかはまだわかっていません。
そして、いよいよかつての師匠と駆が戦います。師匠は、封刃師は捨て駒だ、と復讐ということに考えを改めたよう。言ってみれば、ダークサイドに落ちたのでしょう。怪奇ミステリーやスターウォーズが好きそうな中島かずきらしさがふんだんに叩き込まれた展開とも言えますねw
そして、駆は破れ、しかも穢れ刃を突き立てれてしまいます。絶体絶命のところに謎の女剣士が来て、師匠を撃退。そして駆は行方不明に。
なぜか現れた巳前(手塚とおる)曰く、この女剣士(御厨伊吹(山本千尋))は次の封刃師だそう。
そしてラスト、駆の手には穢れ刃が…。
おそらく、考えられるであろう最悪のシナリオがことごとく起こった感じ。めちゃめちゃ面白い。回を追う毎に面白くなっていく。